オニバスとムジナモ(渡瀬遊水地と多々良沼)
2週間前になりますが、所属する群馬県環境アドバイザー自然環境部会の行事で、館林の渡良瀬遊水地と多々良沼の自然観察会がありました。
参加者は説明の地元のアドバイザーを含めて14人。
群馬県立館林美術館に集合。日本一(たぶん)猛暑の町として最近有名になりましたが、この日は曇り。
この美術館周辺は古い利根川周辺の砂が吹き集められた「内陸古砂丘」だそうです。実際に砂丘がある訳ではないので一見して判りませんが、北海道には判り易いのがあるようです。
すぐ脇の用水路にオニバスがありました。
ここのは10cm位で小さいですが、確かに棘みたいな突起がありました。
ここから市のバスで「わたらせ自然館」へ、ここは板倉町になるようですが。
まずビデオで遊水地の歴史、異議、機能などの説明を見ました。
実は渡良瀬遊水地自体は3回目の訪問だと思いますが、正式な説明を聞くのは初めてで勉強になりました。
バスから見た遊水地の草原。北海道を思わせる雄大な光景が広がります。
・足尾鉱山の有害排水対策
・台風なので水害対策
・首都圏の「水がめ」としての機能
等々時代によりその役目を変えながら(変えさせられながら?)作り続けられ、1989年の谷中湖完成により現在の形態になったようです。
谷中湖と周辺の湿原(草原)は貴重な自然が残り、2012年ラムサール条約に登録されました。
遊水地全体は栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県の4県にまたがりますがその大部分は栃木県(旧谷中村:廃村で現在は栃木市)に立地します。
谷中湖を見学、ここは水上スポーツエリア、釣りエリア、自然観察エリアの三つに分かれており、自然観察エリアには水質浄化の目的で人工的な浮島があります。今は夏なので少ないですが、冬場は沢山の水鳥が飛来します。
そのあと地元のボラティアガイドの案内で谷中村遺跡を見学。
雷電神社跡、延命院跡、役場跡などを残す事にしたので一部が凹み現在のハート型になったとか。
貴重な自然も残っていました。
今では少なくなったフジバカマ。
上毛新聞の記者さんも同行されて、翌8月4日の紙面に掲載されました、
このあと東洋大学(箱根駅伝で有名)の板倉キャンパスの学食で昼食後、多々良沼へ。
ここでもDVDで冷気を学びました。
ここへも白鳥を見に三回ほど来ていますが、勉強は始めて。
多々良の語源は「たたら製鉄」から来ているとか。たたら製鉄は映画「もののけ姫」に出てきましたね。
今でも沼の周辺から金糞(かなくそ;製鉄カス)が見つかるとの事でした。
そう言えば滋賀と岐阜の県境に金糞岳と言う山があり、山スキーで何回か行きました。
多々良沼の風情。
そのあと再び美術館付近に戻り、入野谷湿田の食虫植物「ムジナモ」自生地へ。
一見しただけではわかりませんが、裸足になって敷かれた板を辿って行くと、
このあたりに、ありました。
食虫植物のムジナモです。
ここに出てきた植物類、オニナス、フジバカマ、ムジナモ、はいずれも群馬県の絶滅危惧種です。
最近、上毛新聞に館林のつつじが岡公園で大きなオニバスに花が咲いた、との記事があり行ってきました。
ここは春はツツジの名所として知られ、樹齢800年の古木もあります。
城沼(ランニングコースとしても知られ一度雑誌取材協力で行きました)。針には沢山の鯉のぼりが飾られる事でも有名(小さいですが)。
案内書で聞いたとおり、そばの「もみじの池」にありました。
大きいのは2m以上にも!
花が咲いていました。
ハスと言うと、このように(城沼)
水面から葉を空中に伸ばしていますが、オニバスは水面に浮いています。
調べたら、ハスはハス科、オニバスはスイレン科、との事。
良くアマゾン原産の子供が乗れるというy「オオオニバス」と間違えますが
こちらは縁取りがあり、形態が違います。また国産のオニバスの方が葉は薄くて華奢な感じです。
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